アロマの香りで癒されたり、トリートメントなどにより身体の不調が改善されたりします。
それは精油の香りがどのように伝わり、心やからだに作用するかそのメカニズムを知ることで解るでしょう。
精油成分が心身に働きかけるルートは大きく分けて2つ
- 嗅覚から電気的信号に変換されて脳に伝わるルート
- 皮膚浸透して伝わるルートです。
嗅覚から電気的信号に変換されて脳に伝わるルート
精油成分は化学物質です。
この化学物質が鼻から入ると嗅細胞を刺激して電気的信号(インパルス)に変換され脳の感情や本能を司る大脳辺縁に伝わります。
その情報は自律神経を司る視床下部へと伝わり最後に大脳皮質の嗅覚野伝わり何の匂いか認識します。
ここで注目したいのは匂いを認識する前に感情や本能を司る大脳辺縁系に情報が伝わっているということです。
この大脳大脳辺縁系は快、不快、恐怖などの感情が生まれたり記憶と深く関わっていたりします。
例えばこんな経験ありませんか?
ある香りを感じた時その香りが何か認識できなくてもいい香りという快いと感情が湧いてきます。
その後この香りはバラの花、オレンジの香りなど何か認識するのです
また、ある香りを嗅ぐとその時の記憶が鮮明に思い出せたりします。
皮膚から浸透して伝わるルート
皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織の3層構造で構成されています。
表皮は水分の蒸発を防ぎ肌の潤いを保ちながら、細菌、ウィルスなどの侵入を防ぐバリア機能の働きをし、真皮は肌のハリや弾力のもととなるコラーゲンやエラスチンヒアルロン酸を作り出しています。
精油成分は分子が小さいく皮膚になじみやすい親油性で、植物油で希釈し肌に塗ることで一部は皮膚の真皮層にまで浸透していきます。
精油成分のもつ抗炎症作用、抗菌、抗真菌作用、コラーゲンやヒアルロン酸産生促進作用それらが肌に良い影響を与えてくれるのです。
最後に
アロマテラピーが心やからだに良い影響を与えるのは香りが脳の大脳辺縁系そして視床下部に影響することです。大脳辺縁は喜怒哀楽、本能といった情動を司るところ、イライラした感情を良い香を嗅ぐことでリラックスさせてくれるのです。
また、大脳辺縁の近くにある視床下部は体内環境を一定に保つ働き「恒常性の維持」に大きく関わっているところです。たとえは、暑い時に汗をかいてた体温調節するなどの働きがそれです。
この恒常性の維持に関わる自律神経系、免疫系、内分泌系(ホルモン)などのバランスを調整するのが視床下部に作用する香りの情報はとても重要だと云えます。
良い香り、心地よいと感じる香りを体験することで心身のバランスを整えることができるのです。
上手にアロマテラピーを利用し健康的な生活を送りたいですね。